柔道整復術の整復 橈骨遠位端部骨折(コーレス骨折)整復前・整復後

柔道整復術の整復法とは、骨折や脱臼などにみられる転位を生理的状態に復する手技です。可能な限り早期に施行することで、損傷組織の治癒過程が良好に進行する目的が達成されます。転位したまま放置すれば、周辺の筋腱や関節の機能低下や障害、二次的な神経・血管・皮膚への障害や損傷、美容的醜形などの諸問題が発生します。柔道整復師が行う整復は非観血的な無麻酔下での手技であり、整復操作の大きな障害となる筋の緊張を緩め、二次的損傷を与えることなく完了させることを目標としています。

コーレスはアイルランドの外科医で1814年(204年前)に発表して以来、その名で言い伝えられました。頻度が高い骨折で人体骨折中、約10%~20%を占め、小児から高齢者まで広範囲に起こし、年齢によってそれぞれ独々な骨折型を呈します。手関節および指関節の機能障害と変形を残しやすいため、臨床上非常に重要な骨折です。骨折部位は橈骨遠位関節面から1~3㎝近位の部分に生じます。

<症例>60歳、男性。歩行中転倒し右手掌部を衝き受傷。