先月、40代の女性が肩の痛みを訴えクリニックに来院されました。自覚症状としては、左右の肩関節周囲が痛く、肩の痛み以外にも上腕が痛いと訴えていました。原因としては、これといって考えられるものがないとのことです。
単純X線撮影を行いましたが異常はありません。
初検では、患者さんの肩関節の自動運動(患者さん自身が動かす運動)の外転動作(腕を横に上げる動作)は、60度位しか上がらず肩をすくめるような動作もみられました。通常健康なヒトは180度位上がります。また、動かしたときに痛みを訴える運動痛もみられ、腫脹や皮下出血斑はなく、肩関節や肩甲骨周囲の筋肉を触診すると右肩に比べ左肩周囲に筋緊張もみられました。上肢のシビレや感覚障害は特に訴えていません。

単純X線撮影では異常が無く、腫脹も無し、肩関節周囲の痛みと運動制限がみられることから、軟部組織の変性からくる肩関節周囲炎と診断されました。

[ 肩関節周囲炎 ] とは、関節を構成する骨や靭帯、腱などが変性して肩関節周囲に炎症が起こることが主な原因とされています。
*変性:細胞が正常と異なる形態を示すようになること(一般的に老化とも呼ばれる)
  初診より第1週目

患者さんに対する施術は、筋緊張がみられる肩関節と肩甲骨周囲に温熱療法(ホットパック)と手技療法による筋緊張の緩和、運動療法は他動運動(患者さん以外の者が動かす運動)で肩関節を無理のない範囲で強制的に動かす施術を週に2~3回来院していただき行いました。
結果、初診から1ヶ月後には、肩関節の運動痛も半減され、左肩も90~100度位まで上げることができるようになり、肩をすくめる動作も減少しました。

  初診より第3週

関節の構造や筋肉、靭帯の解剖学や運動学を理解していないと良い施術ができないことを実感し、毎日勉強しながら研修しています。
現在もこの患者さんの施術は継続して行っておりますので、また報告していきます。